< 脱毛研究

光のエネルギーは化粧品では届かない肌深部にまで働きかけ、様々な美肌の実現を果たすことはよく知られています。
これまでいくつもの独自の光の開発に挑んできました。脱毛しながらも美肌を叶える光の開発を目指して、様々な研究を行っています。

・表皮細胞の呼吸活性亢進(MTT還元法による)
独自の光を表皮細胞に照射したところ、呼吸活性の亢進が観察されました。

・線維芽細胞の呼吸活性亢進(MTT還元法による)
独自の光を線維芽細胞に照射したところ、呼吸活性の亢進が観察されました。

上記の2つの試験より、光レベルと呼吸活性の反応性は、細胞の種類によって違いが認められました。
細胞の呼吸とは、糖質を代謝し、水と二酸化炭素に分解する中で、ATPというエネルギーを合成する反応です。これが亢進することで、ターンオーバーの正常化やエネルギー供給改善による細胞および組織の活性化が期待できるとされています。これにより、加齢などによる機能低下が引き起こす肌老化をケアできるかもしれません。
表皮細胞の呼吸活性化は、ターンオーバーの正常化、DNA損傷抑制、表皮バリア機能の改善、線維芽細胞の呼吸活性化は、コラーゲンの合成促進、線維芽細胞の増殖、糖化や架橋の修復などが期待できます。

独自の光、皮膚への影響

・線維芽細胞のタンパク合成促進
独自の光を線維芽細胞に照射したところ、照射レベルに依存して、細胞のタンパク質合成が高くなることが観察されました。
線維芽細胞が合成するタンパク質は、皮膚の真皮を構成するタンパク質であることが多いため、独自の光が真皮ケアに繋がることが示唆されました。

独自の光、光美容器(家庭用)の皮膚への影響

・メラニンインデックス低下
ヒトの体毛に対して独自の光を照射した際の肌の変化を確認したところ、シェービング+光照射の群でメラニンインデックスの低下が確認されました。これはムダ毛がなくなったことで肌が明るくなったと考えられます。
これに加え、未処理の群、シェービングのみの群と比較すると、メラニンインデックスは時間経過とともに継続的に低下していく様子が観察されました。光照射を定期的に継続することで、肌の色味が明るくなっていくことに繋がると考えられます。
また、紅斑インデックスの測定も併せて実施したところ、数値に変化はみられませんでした。炎症等のトラブルが起こると上昇するため、光照射による肌トラブルの深刻化は観察されませんでした。

・面積当たりの、毛穴面積、毛穴体積が縮小傾向
レプリカのパラメータの解析結果と解析画像を以下に示しました。
得られた各被験者の面積あたりのパラメータの平均をグラフ化すると、いずれの区も試験前後で毛穴面積率、毛穴体積率は小さくなり、毛穴の縮小傾向が認められました(図4,5)。その中でも「シェービング+光照射」区で最もマイナス側に変化量が大きくなり、光照射によって毛穴の面積も体積も小さくなる傾向が最も大きいことが確認されました(図6,7)。

・面積あたりの、毛穴最大深度の改善傾向
また「シェービング+光照射」区は、「毛穴最大深度」というパラメータが大きく改善されました。
以上のことを総合的に考察すると、光照射によって毛穴の形状としては、図10のような変化をしていると考えられました。

・角層ターンオーバーの正常化傾向
5%ジヒドロキシアセトンを半閉塞パッチすることで角層を糖化による染色を行い、メグザメーターでメラニンインデックスを測定しました。また各染色部位の近傍も測定し、差し引くことで被検部位の値としました。3日後、6日後も同様にメラニンインデックスを測定し、各被験者の初期からの変化割合を平均した値をプロットしました。
その結果「シェービング+光照射」区の値の減少速度が最も速い、つまり角層のターンオーバーが最も速いことが判明しました。角層のターンオーバーは約2週間と考えられており、理論的には約1週間では半分と考えると、初期の染色状態から約1週間で数値は50%ほどになると考えられます。それからすると本被験者のターンオーバーは平均するとやや遅れていることが示唆されました。そのなかでも「シェービング+光照射」区はもっとも正常に近く、光照射によって角層ターンオーバーが正常化していることが示唆されました。

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