女性必見!簡単インナーマッスルの鍛え方4選!ダイエット&姿勢の改善に【プロ監修】
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ぷよぷよのぽっこりお腹や丸い身体。筋トレでボディを引き締めたいけど、ムキムキになっちゃうのはちょっと…。そんな人は、インナーマッスルを鍛えるのがオススメです。内側にある筋肉を鍛えることで、ゴツくならずに引き締まったボディを作れるんです!
今回は、ピラティス講師の蓮見恵莉さんに、インナーマッスルの役割&女性でも始めやすい鍛え方を教えてもらいました♩ 簡単に始められるので、記事を読んで実践してみてください!
目次
出産後、フィットネスクラブでインストラクターの活動をはじめ、現在はフリーのインストラクターとしてスタジオレッスン、パーソナルトレーニングの指導をメインに行なっている。ヨガ、ピラティス、ストレッチ、セルフマッサージクラスなど、幅広い分野での指導経験を持ち、メディアでの監修実績も多数。
【インナーマッスル基礎知識】そもそもインナーマッスルってなに?
インナーマッスルは「深層筋」とも呼ばれ、身体の内部で内臓や骨盤を支えています。そのため、上腕二頭筋など、身体の表層部分にある”アウターマッスル”と違って目には見えない筋肉となります。
体幹・上肢・下肢と全身に存在していて、基本的には身体の体幹(コア)を支え安定させたり、内臓や関節がスムーズに動けるようにサポートする役割を担っているんですよ。
インナーマッスルとアウターマッスルとの違いって?
インナーマッスルの特徴を、アウターマッスルと比較しながら見てみましょう。
アウターマッスル:上腕二頭筋など、身体の表層に位置する筋肉
インナーマッスル:骨盤底筋など、身体の深層に位置する筋肉
インナーマッスル | アウターマッスル | |
筋肉の場所 | ・全身に存在している ・身体の深層部、体幹や関節を支えるように位置している ・目視できない |
・全身に存在している ・身体の表層部に位置している ・腕や足など、身体のパーツに力を入れると目視できる |
筋肉の大きさ | ・アウターマッスルに比べ体積が小さい筋肉が多い | ・インナーマッスルより体積が大きいものが多い |
力の特徴 | ・瞬発力はあまりない ・持久力がある |
・瞬発力がある ・大きい力が出せる |
鍛えやすさ | ・目視できず、筋肉の動きを意識しにくいため鍛えにくい | ・目視でき、筋肉の動きを意識しやすいため鍛えやすい |
働き | ・体幹部や関節、内臓の動きを持続的にサポートする | ・身体や関節を大きく動かす |
インナーマッスルとアウターマッスルは、場所や見え方以外にも、それぞれ違った役割・特徴を持っているんです!
インナーマッスルってどこにあるの?
インナーマッスルは全身に張り巡らされており、その数はなんと500種類以上といわれています。
今回は、代表的かつ鍛えるのにオススメなインナーマッスルをご紹介します。
【鍛えるのにオススメ①】腹横筋(ふくおうきん)・腹斜筋(ふくしゃきん)・腹直筋(ふくちょくきん)・腸腰筋(ちょうようきん)
上の図のように、肋骨・背骨・骨盤をつなぎ、お腹に巻きつくように位置しているインナーマッスル。
これらは、体幹部の安定に大きく関わっている重要な筋肉です。
主に、肋骨や脊柱を支えたり、骨盤のポジションを整えて安定させる役割があります。
【鍛えるのにオススメ②】骨盤底筋(こつばんていきん)群
骨盤底筋群は、その名のとおり、骨盤の底全体に位置しているインナーマッスル。
骨盤底筋群は、骨盤の底にハンモックのように広がっています。恥骨や坐骨、尾骨などいろいろな骨を支えている筋肉で、膀胱や直腸・子宮などを正しい位置に戻す働きがあります。また、近くの内臓機能をサポートする役割もあるため、鍛えることで血流アップも期待できます。
【鍛えるのにオススメ③】腸腰筋(ちょうようきん)
腸腰筋は、背骨の下の方から骨盤帯を挟んで太ももの内側へ繋がる筋肉。
腸腰筋は、上半身と下半身をつなぐインナーマッスルです。
骨盤を介している筋肉となるため、骨盤の位置を整え腰痛や姿勢のケアが期待できます。また、付近に存在する内臓の機能をサポートしてれるため、便秘の改善などにも効果的です。
【鍛えるのにオススメ④】梨状筋(りじょうきん)
梨状筋は、おしりの深層部に位置するインナーマッスルで、股関節を動かすために使います。
梨状筋のあたりは、筋肉が硬くなりやすい場所。加えて、近くに坐骨神経が通っているため、腰痛などのトラブルが起きやすいんです。
梨状筋を鍛えることで、股関節の動きをサポートし、腰痛の改善にもつながりますよ。
いいことたくさん♩ インナーマッスルを鍛えるメリット
①関節や筋肉の動きがスムーズになり基礎代謝アップ! 痩せやすい身体に
インナーマッスルは、アウターマッスルと機能を補いながら連動しているため、インナーマッスルを鍛えると、アウターマッスルも効率よく動くようになります。
アウターマッスルまで効率よく鍛えられると、筋肉量が増えて基礎代謝がアップ! 痩せやすくなるのはもちろん、怪我しにくい身体を目指せます。
代謝を大きく上げるためには、体積の大きな筋肉を動かすことも重要です。腹横筋、腸腰筋などの大きなインナーマッスルを動かすことで、より代謝アップの効果が見込めます。
②内側から引き締めて、ぽっこりお腹をペタンコに引き締め
お腹にあるインナーマッスルの腹横筋は、「内蔵のコルセット」とも呼ばれる筋肉。腹部の内臓全体を覆うように位置しており、体幹を支えるだけでなく、お腹全体を引き締める働きがあります。
インナーマッスルは身体の深層部分にあるため、鍛えても目に見えません。また、インナーマッスルのトレーニングではアウターマッスルが強調されないため、ムキムキ感が出ず自然に引き締まった体が作れるんです!
③姿勢が良くなってスタイルも良く見える♡
腹横筋・腸腰筋・腹斜筋・腹直筋や梨状筋など、骨盤を介して位置している筋肉は、身体を内側から支えるだけでなく、骨盤を正しいポジションに整える役割も持っています。
そのため、体幹部に関わるインナーマッスルを鍛えることで、キレイな姿勢をGETできるんです! 姿勢を整えれば、よりスタイルも良くみえますよ♩
また、骨盤に関する筋肉は、衰えることで骨盤付近の筋肉・筋膜が固まり、腰痛につながることも。インナーマッスルを鍛えておくことで、姿勢だけでなく腰痛の改善も叶えられるんです。
④内臓周りの血流アップで便秘改善
骨盤底筋や腸腰筋などは、関節やコアを支えるだけでなく、お腹周りの内臓機能をサポートする働きを持っています。
内臓付近のインナーマッスルを鍛えて、持続的にサポートすることで、内臓周りの血流が良くなります。その結果、内臓も活動しやすくなり、便秘の改善も目指せますよ。
インナーマッスルトレーニングの注意点もチェック
インナーマッスルを鍛えるメリットをご紹介したところで、実際に鍛える際の注意点も押さえておきましょう。
間違った鍛え方は、かえって身体を痛めたり、効果がなくなってしまうことも。注意点を踏まえて、適切なトレーニングを行いましょう。
1. 呼吸を意識してゆっくり動かす
身体を動かすとき、インナーマッスルとアウターマッスルは連動しています。
このとき、すばやく動いたり瞬時に力を入れるような動き方をすると、瞬発力が高いアウターマッスルの働きが優位になってしまうんです。
アウターマッスルの働きが優位になると、インナーマッスルは鍛えにくくなります。
ゆっくり・じわじわと力をかけて動かしていくことで、インナーマッスルをメインで鍛えられるように工夫してください。
2. 痛みが生じたら無理せずストップ
諸説ありますが、インナーマッスルは、痛みがあると働きにくくなってしまうという説があるため、痛みを感じても無理してストレッチを続けるのはNG。
痛みが生じているときは、身体のどこかに負担がかかりすぎていたり、痛めてしまっている可能性も大きいです。
無理なストレッチで筋肉を傷つけてしまったり、怪我をしないためにも、痛みを感じたらストップ! 安静にしましょう。
3. トレーニングのタイミング・頻度にも注意
トレーニングにオススメのタイミング
トレーニングは入浴後や、軽いウォーキングの後など、身体が温まっている状態で行うとインナーマッスルが鍛えやすいのでオススメ。
また、代謝が上がっている夕方も、効率よく筋肉を鍛えられます。
逆に、食事の直前&直後はNGです。インナーマッスルのトレーニングでは腹圧をかけるため、気分が悪くなってしまうこともあります。
就寝前も、交感神経のバランスが乱れ、眠りの妨げにもなる場合があるので、避けたほうがいいでしょう。
トレーニングにオススメの頻度
トレーニングの頻度は、超回復のシステムに合わせるとより効果的です。
- ︎超回復とは…
トレーニングで筋肉を使った後、疲労から筋肉が回復し元に戻る休息期間(48〜72時間)を設けることで、その間に筋肉がより増強する現象。
筋肉の場所やトレーニングの具合にもよりますが、基本的に筋肉が回復するまでに48〜72時間かかります。メカニズムに合わせて、トレーニングは2〜3日おきに行うのがオススメですよ。
女性でも簡単! インナーマッスルを鍛えるストレッチ4選
1. ウエストほっそりに効く!「ドローイン」
- ︎鍛えられるインナーマッスル…腹横筋、腹斜筋
お腹のあたりにあるインナーマッスルを鍛えることで、体幹を安定させるストレッチです。
体幹を鍛えることで、姿勢の改善や腰痛の緩和、ウエストのシェイプアップが期待できます。
- 基本の姿勢
仰向けで背中・肩を床にくっつける
膝を腰幅くらいに開く
膝を90度程度に立てる
背中が反って浮いたり、肩が力んで上がってしまうのはNG。どちらもきちんと床にくっつけましょう。
手は身体の横に置く形でも構いませんが、おへそのあたりに当てておくと、トレーニングがしやすくなりますよ。
ゆっくり息を吐きながらお腹を凹ませる
お腹を凹ませた状態をキープしながら、20〜30秒間呼吸を続ける
①〜②を2、3セット行う
①のときは、お腹を押さえつけるのではなく、腹筋に力を入れて下腹部からみぞおちに向かって、お腹をゆっくり引き込むようなイメージで行いましょう。
②では、引き込んだお腹の状態をキープしつつ、胸に空気を入れる感覚で浅く呼吸をしましょう。
2. ぽっこりお腹解消に!「ニーレイズ」
- 鍛えられるインナーマッスル…腸腰筋、腹直筋下部
腸腰筋は、背骨の下から骨盤を挟んで太ももにつながる筋肉です。腹直筋は、お腹の前面にある筋肉で、下半身をあげる動作によって鍛えられます。
このストレッチで下腹部のインナーマッスルを鍛えることで、ぽっこりお腹の解消につながります!
- 基本の姿勢
仰向けで背中・肩を床にくっつける
手を横に置く
両膝をくっつけ90度程度に立てる
このときも、背中と肩は浮くことがないよう床にくっつけましょう。
息を吐きながら、ゆっくり脚を上げる(5秒)
おしりが少し浮くような高さまできたら、ゆっくり息を吸いながら体勢をキープ(5秒間)
息を吐きながら、ゆっくり脚を下ろす(5秒)
①〜③を10セット程度行う
脚を上下させるときは、膝の角度・幅は変えないようキープするのがポイント。特に、脚を下ろすときに膝の角度が崩れたり、背中が浮きやすいので注意しましょう。
脚の上下は、角度を保ちながらゆっくり行いましょう。すばやく動かしてしまうと、瞬発力や反動がかかって、インナーマッスルではなくアウターマッスルが優位になってしまいます。
アウターマッスルが優位になるとインナーマッスルは働きにくくなるため、鍛えにくくなってしまいます。
3.ヒップアップ&太もも引き締めに!「 ワイドヒップリフト」
- 鍛えられるインナーマッスル…骨盤底筋群
骨盤あたりから太ももの内側を鍛えられるトレーニングです。骨盤を支える骨盤底筋群を鍛えることで、血流UPや尿もれ対策にもつながります。
また、おしりにある大殿筋を鍛えてヒップアップが期待できるほか、太ももの内側にある内転筋を鍛えて太ももの引き締めもできます。
- ︎基本の姿勢
仰向けで背中・肩を床にくっつける
手を横に置く
膝を90度程度に立て、肩幅と同じくらい開く
膝を開く幅は、肩幅よりも大きくならないように注意してください。
ストレッチの際に、骨盤底筋群に力がかかりにくくなってしまいます。
息を吐きながらおしりをゆっくり上げる
肩から膝の頂点までが一直線になるような状態でキープ(5〜10秒間)
息を吐きながらおしりをゆっくり下ろす
①〜③を5セット行う
①のときは、おしりをキュッと引き締めながら持ち上げましょう。動いているインナーマッスルを意識することが大切です。
②の肩〜膝が直線になる姿勢が大きなポイントです。
直線の状態よりも高く上げてしまうと、かえって腰に負担がかかってしまう恐れがあるので注意してください。
直線になるポイントまで上がりきらない場合は、腰が上がる最高地点でストップしましょう。
4. 骨盤ケアでスタイルアップ! 梨状筋ストレッチ
- 鍛えられるインナーマッスル…梨状筋
梨状筋はおしりにあるインナーマッスルで、股関節の動きに大きく関わっているため、ストレッチによって、股関節の動きがスムーズになったり骨盤の位置を整えられます。
骨盤の位置を整えることで、下半身太りの解消やスタイルアップにつながり、股関節周りの血行促進から下半身のむくみ解消も期待できます。
また、骨盤の位置を整えることで、腰痛の予防などにもオススメです。
- ︎基本の体制
床の上に座る
手を少し後ろに置いて、重心を後ろに傾ける
膝を90度程度に立て、肩幅と同じくらい開く
重心を後ろに倒した状態で座る(基本の姿勢)
片方の膝をゆっくり内側に倒す
もう片方の足を倒した膝にのせ、深呼吸をしながら、脚の重みに合わせてゆっくり倒す
痛みがない範囲の最も低い地点で20〜30秒間キープ
左右1セットずつ行う
片足をのせる時点でキツい体勢になるので、痛みがない範囲で無理せず行いましょう。
余裕がある人は、脚を倒した状態のまま、手で床を押して上半身を起こしてみると、より梨状筋が鍛えられるのでオススメです。
インナーマッスルを鍛えてほっそり&すこやかボディをGET♩
インナーマッスルは内側から身体を引き締めてくれるため、筋肉質になりすぎず女性らしいキレイなボディを目指せます。さらに、内側の体幹を支える力を鍛えられるので、姿勢の改善や血流&代謝アップなどの効果も!
2〜3日おきのストレッチでいいところも、挑戦しやすいですよね♩
初めて挑戦するなら、どれかひとつやりやすいストレッチだけを続けてみるのもOK。大事なのは、トレーニングを無理せず続けることですよ。
インナーマッスルを鍛えて内側からほっそりキレイなボディラインをゲットしましょう!
撮影(モデル)/オノデラカズオ(f-me)
ヘアメイク/山田マキ(Lila)
モデル/佐藤茜
構成・文/vivace