これまで毛について幅広く解説してきました。次に脱毛方法について解説します。あらかじめ「美容脱毛」と「医療脱毛」の違いを理解しておくと、カウンセリングですんなりと話が入ってくるはず。以下、機械の特徴等を解説しますが、大まかな違いだけでも頭に入れておくと理想の脱毛プランが導きやすいはずです。
美容脱毛と医療脱毛の大きな違いは、使用している機械の種類です。
医療では医療機器を、美容では美容機器を用いて施術を行います。医療の方がより高い出力の場合が多く、美容の方が比較的低い出力の場合が多いです。
一般的な傾向として、医療脱毛は、「レーザー脱毛」と呼ばれる医療用のレーザーを用いて脱毛をすることが多く、美容脱毛は「光脱毛」と呼ばれる、医療用レーザーとは異なる「光」を用いて脱毛をすることが多いです。
次に、医療脱毛は上記のレーザーを用いて、2つの照射方法に分けられます。違いは、波長の長さだけではないということがポイントです。
レーザー脱毛の機械は、「蓄熱式(ちくねつしき)」と「単発式(たんぱつしき)」の2つの照射方法にわかれます。
①「蓄熱式(ちくねつしき)」
②「単発式(たんぱつしき)」
蓄熱式は、低出力のレーザーで、スライドするように同じ個所を何度も往復して連続照射し、“バルジ領域”を破壊します。
何度も同じ箇所に照射を行うため、徐々に熱さを感じるので痛みを感じる人もいますが、単発式に比べて1ショットの痛みは低いです。
単発式は、高出力のレーザーで、ピンポイントに照射し、“毛母細胞”を破壊します。
高出力でピンポイントに照射するので、肌をパチン、パチンと打たれたような感覚になります。
毛母細胞を破壊するので、脱毛効果を感じるのが早く、高出力レーザーなので剛毛なムダ毛にも適しています。痛みの感じ方は個人差がありますが、痛みよりも、より早く脱毛効果を感じたい人には人気です。しかし、ピンポイントに照射していくため蓄熱式と比較すると、施術には時間を要します。
「医療脱毛」と一括りにしても、機械によって 波長や 照射方法に違いがあるため、体の部位(肌の色、色素沈着の有無、肌質)やムダ毛の状態(毛質)、痛みを感じやすいか、によって選ぶと良いでしょう。
次は、美容脱毛についてです。
美容脱毛はよく「光脱毛」、「フラッシュ脱毛」と呼ばれたりします。これは、使用する機械から光が照射されるところからきています。光脱毛は、レーザー脱毛と比較すると出力が低く設定されています。
光脱毛は、主に「IPL脱毛」「SHR脱毛」「S.S.C.脱毛」の3つに分けられることが多いです。
多くの美容脱毛で用いられている方法です。
メカニズムはレーザー脱毛と同様ですが、出力が低く設定されています。
医療レーザーと比較して出力が低いため、医療レーザーと比較すると痛みは柔らかですが、単発式のため1ショットあたりの痛みは感じやすく、施術に時間もかかります。
SHR脱毛は約50℃程度の熱を発し、じわじわと毛包全体をあたためてダメージを与えます。前述した「蓄熱式」のメカニズムです。
レーザー脱毛と比較すると出力が低いため、痛みは柔らかです。しかし、同じ箇所に何度も光を当てて施術をする必要があるためムラになりやすく、施術を行うスタッフひとりひとりの技術の差が出やすい傾向があります。
また、同じ箇所に何度も光を当てるため、比較的時間が多くかかるでしょう。
しかし比較的低温なので、痛みを感じやすい人の顔やVIO脱毛にも良いでしょう。
光を直接毛根に照射するのではなく、毛の成長を抑制する専用のジェルを使うことが特徴です。ジェルを塗った後に照射することで、ジェルと光の相乗効果で脱毛していきます。ジェルは毛質や肌の色を問わず制毛効果があり、ジェルで肌をカバーしながら照射するので肌への痛みや負担も少なく、ジェルで保湿もされるので潤った肌へと導きます。
近年、このジェルに美肌効果が含まれているものも多く、ワキやVIOの黒ずみが軽減するなどうれしい効果を実感する人もいます。
同じ箇所に何度も光を当てる必要がないため、むらのない脱毛効果が期待できることも特徴です。
「S.S.C. iPS Care方式」について
脱毛技術の研究が盛んな日本は、日夜技術が進化しています。
2022年「S.S.C.脱毛」の分野で新たに誕生したのが「S.S.C. iPS Care方式」。脱毛の際に使用するジェルに「iPS細胞培養上清液(※1)」を配合した美容液「iPトリートメントエッセンス」を使用することで脱毛パワー30%アップ(※2)。脱毛パワーをアップさせることで施術時間をよりスピーディに、少ない施術回数で脱毛実感へ導きます。この新しい脱毛方式を導入しているのはミュゼプラチナムだけです。
(※1)ヒト(線維芽細胞/単核細胞)人工多能性細胞培養順化培養液(保湿成分)
(※2) サロンお手入れ時に使用する機器のパワー(当社従来比)
美容脱毛、医療脱毛の違いを解説しました。医療脱毛と美容脱毛どちらもメリットデメリットがあり、どちらも効果があることが伝わったはず。それぞれの特徴を理解すれば、どちらが良く、どちらが悪いという決め方ではなく、機械を選ぶときのようにより①自分の肌&毛の状態、②予算、③スケジュールの3つに合うことが重要ということが、より具体的にイメージできたと思います。
繰り返しになりますが、レーザー脱毛でも光脱毛でも永久に毛が生えなくなる 施術ではありません。
脱毛後、毛が生えてくる期間に違いがあるため、部位ごとに光脱毛、レーザー脱毛を組み合わせるのもひとつの手ですし、“永久脱毛は永久ではない”のであれば、気になったときにいつでも再び通うことができるプランを選ぶことも良いでしょう。
損しない脱毛プランを
また、加齢やライフスタイルの変化を想定して脱毛方法を選ぶのも、結果損せずに無駄のない脱毛ができるでしょう。最新技術である「S.S.C. iPS Care方式」が導入されている店舗か、通い放題プランがあるか、保証プランはあるかなど、現時点で妊娠、引っ越しの可能性が少しでもある人はそこも想定して脱毛プランを選ぶと無駄がないでしょう。