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生理の基礎知識|PMSや生理不調の改善策まとめ

生理の基礎知識|PMSや生理不調の改善策まとめ

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イライラ、肌荒れ、生理痛、むくみ、だるさ、便秘や下痢などなど…生理になると出てくる悩み。あなたにも当てはまることはありますか?
セルフケアでできることもあるけど、もしかしたら治療が必要な疾患かもしれないんだって。
生理の基礎知識やPMSや生理不調の改善策、婦人科受診のポイントを知って生理のお悩みを少しでも軽くしよう!

生理の基本の“き”

生理とは?

正しくは月経といいます。妊娠のために子宮に準備された組織が妊娠しなかったために剥がれ落ち体外へ排出されること。
生理には排卵と着床を促す、女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が主に関係しているよ。
通常、生理は28日前後の周期で起こるので健康のバロメーターになるけれど、それぞれ「個人差」も。

正常な生理の目安

・生理周期:25~38日(変動は6日以内)
・出血持続日数:3~7日間
・1回の生理期間の経血量:20ml~140ml
・生理痛:ほとんどない。生理痛がある場合も軽度。

その生理の痛み大丈夫?

生理痛の種類

生理痛には激しい腹痛や腰痛、頭痛、嘔吐、食欲不振など様々な症状がありますが、日常生活に支障がでるような場合や、鎮痛剤が手放せないという場合は、「月経困難症」という疾患になります。この月経困難症には2種類があります。

「機能性月経困難症」

子宮や卵巣などに異常はなく病気が原因ではない。正常な生理と同じ痛みのメカニズムですが、日常生活に少しでも支障がある場合は、婦人科へ相談してみて。

「器質性月経困難症」

婦人科系疾患の病気が潜んでいることが原因で引きおこす痛み。不妊症の原因になったり、病気が進行したりしてしまうので、“生理は痛いのが当たり前と我慢するのではなく”、婦人科へ相談して正しい対処を取り入れよう。

その生理痛大丈夫?月経困難症セルフチェック

以下の項目が1つでも当てはまったら婦人科へ相談に行こう!

☑ 生理痛が徐々にひどくなってきた
☑ 生理のときに痛みがあり、いつも鎮痛剤が必要である
☑ 仕事や家事など、普段の生活ができないような生理痛がある
☑ 生理のとき以外にも腰痛や下腹部痛がある
☑ 排便やセックスのときに痛みがある
☑ 市販の鎮痛剤では効果がない
☑ 生理の痛みで座り込んだり、横になったりする
☑ ひどい生理痛が長く続く
☑ 生理の時、頭痛や吐き気があり、頭がぼーっとして思考能力が低下する
☑ 30代以降でも生理痛が強い

PMS(月経前症候群)って?

PMS(月経前症候群)とは

PMS(月経前症候群)とは、生理前に始まり生理開始と共に治まったり軽快する、「イライラ」「肌荒れ」「食欲旺盛」「胸の張り」などの症状のこと。その症状は約200種類もあるといわれています。我慢している方も多いかもしれませんが、適切に対処すると症状がかなり楽になります。
PMSの原因は解明されていませんが、女性ホルモンの急変動が主な原因だと考えられているんだって。
プロゲステロンとエストロゲンという2種類の女性ホルモンが、生理前に急変動することによって、からだや心に影響を与えているみたい。

PMDD(月経前不快気分障害)って知ってる?

PMSの症状のうち、日常生活に支障をきたすほど気持ち(メンタル)の変化が激しくなるものPMDD(月経前不快気分障害)といいます。学校や仕事に行けなくなるほどの抑うつ気分、不安や緊張、情緒不安定、怒りやイライラといった症状に悩んでいる人は、一度婦人科に相談してみて。
婦人科では、ピル(経口避妊薬)、抗うつ剤、漢方などの薬を処方されることがありますが、同時に健康的な生活習慣も見直してみると◎。

PMS(月経前症候群)の改善策

PMS(月経前症候群)のセルフケア

PMS(月経前症候群)のセルフケアの基本は、生活習慣の改善です。規則正しい生活やバランスの取れた食事は、PMSだけでなく心やからだの不調も整えてくれるよ。まずは生活習慣を見直すことからはじめてみよう。

Point1:軽い運動をしよう!

1日30分程度の有酸素運動(ウォーキングなど)やヨガなどで、ストレスを軽減し、全身の血行を良くしよう。
太陽にあたったり、バナナを食べたりすると症状が軽減することも報告されてます。

Point2:塩分やカフェインそしてアルコールの摂取は控えめに!

特に生理前のからだは、水分を溜めこみやすい状態に。「むくみ」に悩んでいる人は、塩分や神経を過敏にするカフェインなどの摂取を控えて。

Point3:婦人科へ相談に行こう!

PMSは薬で改善することもできます。セルフケアだけに頼らず、婦人科に相談することで個人に合った解決策を知ろう!

生理不調の対処法

PMS以外の正常な(病気の潜んでいない場合の)生理不調は、セルフケアで予防することもできます。対処法3つをご紹介するよ。

その1 健康的な生活習慣を心がけよう

生活習慣や3食の食生活を見直すこと、日ごろのストレッチや運動で新陳代謝を上げてからだの中から冷えを予防することなど、まずは健康的な生活習慣を心掛けて。ただし、器質性月経困難症はすぐの婦人科受診が必要です。

その2 鎮痛剤の服用

それでも生理痛が辛いときは、我慢せず市販の鎮痛剤や漢方薬など自分にあった薬を服用しよう。鎮痛剤は痛み物質の生成を抑えてくれるので、痛み物質が生成される前、つまり“痛くなる前”に飲むことがポイント。また、正しい服用方法であれば、鎮痛剤が効かなくなることはあまりないといわれているので、用法・用量を守って上手に活用してね。痛み止めが効かなくなってきたら症状が悪化しているサイン。すぐに婦人科を受診して。

その3 婦人科受診

生理期間の不調は、どんなささいな悩みでも婦人科に相談に行くことが一番の解決策。生活に支障をきたすような痛みや症状がある場合や、市販の鎮痛薬が効きづらい方は生理痛の裏に病気が潜んでいる可能性があります。ピルの処方も選択肢の一つとして、婦人科で自分に合った対処法を相談してみよう。

婦人科受診のポイント

婦人科の選び方

第一に、通いやすいことがとても大切。場合によっては、定期的に通院する可能性もあるので、家や学校、会社から通いやすいところを探してみよう。もちろん、先生との相性も重要なポイントなので病院のHPで女医さんがいるかどうかや、生理痛やPMSを診ているかなど事前に調べておくことも重要です。ひとつの病院で不安や疑問が解消できなかった場合は、セカンオピニオンにいくことも考えてみよう。

婦人科受診のタイミング

病院では、まず生理周期などの基礎情報やお悩みを問診で聞かれます。その後、必要があれば内診台で診察する場合があるので、生理が終わってから行くのがオススメ。初めての婦人科は緊張すると思いますが、「生理痛がひどいので相談したい」と予約をすれば大丈夫だよ。

婦人科費用の目安

※診察料は病院によって異なるので、ここでは目安をお伝えします。
行きつけの婦人科がない場合、必ず必要になるのは初診料です。そのほかに検査料(超音波検査、血液検査など)や処方箋料が必要に。検査方法や処方によっても費用が異なりますが、保険適用の場合は、初回は数千円程度が多いみたい。ただし、他院に通院中で他の医師の意見を聞く「セカンドオピニオン」は、病院によっては保険がきかないので事前に確認してみて。

婦人科受診のメリット

婦人科受診の最大のメリットは、治療によって仕事や日常生活の支障が減ること、そして何よりも重要なことは月経のたびに進行してしまう器質性疾患の進行を抑えてくれること!子宮頸がんや卵巣がんは初期に症状が出ないことが多く、知らないうちに進行していることも少なくありません。でも、早期発見、早期治療すれば治る率も高い病気なので、婦人科受診をしていると、早期発見やがん検診を容易に受けることができるよ。

生理の悩みがあるなら、気軽に婦人科に相談してみよう!

婦人科受診は、気軽なオンライン診療やオンライン処方と比べると面倒だと思われがちだけど、対面で診察できるからこそ患者さんの状態をしっかり把握し、個人に合った治療法を選択してくれるよ。
“生理でつらいのは当たり前だ”と我慢せずに、行きつけの婦人科をみつけて生理の悩みをできるだけ減らして快適に過ごそう♩

監修:JECIE

構成・文/mismos編集部

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