メイクしたまま寝ちゃった…翌朝どうすればいい?【お肌レスキュー隊】
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誰しもが経験のあるお肌にまつわる大失敗。お肌レスキュー隊が、その被害を最小限に留めるためのレスキュー方法を伝授します!
美容に詳しい頼れるレスキュー隊・隊長。お肌をやさしく心配しつつ、時には厳しく指導してくれる。
隊長の有能な右腕的存在の隊員A。冷静な判断が持ち味。
入りたての新人隊員B。悲惨な現場だと弱音をこぼしがち。
今回の救助現場は…
今回の要救護者は、昨晩メイクも落とさず疲れきってそのまま寝てしまった模様です。
ヒィィ……! 雑菌だらけのドロドロ肌が悲鳴をあげています……(汗)
落ち着いて!今すぐ応急処置を行い、肌の被害を最小限にしていくわよ!
目次
メイクを落とさず寝るのが肌によくない理由って?
メイクしたまま寝るのがダメなのはなんとな〜く想像できるけど…。
実際、どうして肌に悪いんでしょうか?
1. ファンデーションや皮脂で毛穴が詰まっちゃう!
1日過ごした肌には、皮脂や空気中の汚れ、コスメの油分などが付着します。特に、毛穴周辺には皮脂汚れが溜まり、詰まりやすくなっています。クレンジングや洗顔は、そんな肌に付着した汚れや余分な皮脂、ファンデーションなどを落とす大事な役割を担っています。
でも、メイクしたまま寝ると、ファンデーションや余分な皮脂などが混ざり合い、汚れとなって毛穴に詰まります。その結果、詰まり毛穴などのトラブルにつながってしまうんです!
普段メイクを落とすときでも、毛穴にファンデーションや汚れが溜まっていてびっくりするけど、さらに長時間放置するってことですもんね…。
加えて、皮脂や汚れで毛穴を防いでしまうことで、ニキビなどのトラブルにもつながるわよ。
2. 肌にとってよくないものが長時間付着し酸化! 炎症の原因に
肌に付着している皮脂やファンデーションの油分などは、長時間経つと酸化して、肌の炎症やトラブルの原因に。また、ほこりや花粉、PM2.5など、肌にとって「異質なもの」が長時間のっている状態が続くことで、肌トラブルにつながってしまいます。
酸化した皮脂や、空気中の汚れが肌を覆うと、肌の正常なターンオーバーを邪魔します。
ターンオーバーが乱れると、さまざまな肌トラブルや炎症が起こりやすくなってしまいます。
メイクの“しっぱなし”は、いわば「肌に異質なものがのっている状態」が続いているということ。汚れが長時間付着した肌は、もちろん荒れやすくなってしまうわ。
3. 保湿ケアをしないまま放置することで肌が乾燥!
「メイクをしたまま寝る」のは、クレンジング&洗顔はもちろん、夜のスキンケアをしないまま長時間放置するということ。メイクを落とさずに寝ると、汚れが溜まるだけでなく、肌の乾燥にもつながってしまうんです。
皮脂吸着成分やパウダーなど、ベースメイクコスメに配合されている成分で、肌が乾燥しやすくなってしまうことも。
一度しっかりメイクオフをして、スキンケアで保水&保湿をすることはとても大切なんです。
レスキュー開始! メイクを落とさず寝た翌朝のリカバリーケア
STEP①やさしく丁寧にクレンジング&洗顔をして毛穴に溜まった汚れを落とす
何よりもまず、肌に残ったメイク汚れ・皮脂をしっかり落とすことが大事よ!
いつもより少し多めのクレンジング剤を肌にすばやくなじませます。汚れが溜まりやすい小鼻や落としにくいアイメイクなどは、念入りにクレンジングを!
洗顔料はしっかりと泡立てて、肌をやさしく洗ったら、ぬるま湯で洗い流しましょう。
肌への負担を考えて、直接肌を擦ったり、熱いお湯ですすぐのはNGです。
顔に手が触れないようやさしく肌を洗い、36度くらいのぬるま湯で洗い流しましょう。時間をかけすぎず、クレンジング・洗顔それぞれ1分程で終わらせるのがポイントです。
メイクをしたまま寝てしまった翌朝は、乾燥などで肌がデリケートな状態になっているから、いつも使っているアイテムでやさしくケアして。
刺激が強いアイテムや肌が慣れていないフェイスパックなどを使うと、かえって炎症を起こしてしまうことがあるわ。
ひえ〜!
毛穴の奥に皮脂や汚れが詰まっていると思うと、ついゴシゴシ洗ったり、クレイパックやピーリングアイテムを使いたくなっちゃうから、注意が必要ですね!
クレイパックなどのスペシャルケアは、肌が健康な状態でやることです。メイクをしたまま寝てしまった際のスキンケアではなく、せめて翌日夜のケアで取り入れる程度にしておきましょう。
STEP②入浴or蒸しタオルで肌のやわらかさを取り戻す!
保湿せずに寝たせいで、肌は乾燥していてガビガビな状態。うるおいを与えるためにも、まずはお風呂で温まることで血流を整え、その後のスキンケアの浸透※をよくしましょう。
※角質層まで
お湯が熱すぎると、肌にとって必要な油分まで落としてしまうので、38度くらいのお湯につかるのが理想的です。
湯船に浸かれないときは、蒸しタオルも効果的です!
厚手のフェイスタオルを濡らして、500~600Wの電子レンジで30~40秒チンするとちょうどいい温度になるわよ♩
顔の上に2〜3分のせるだけでいいから楽チンです!これなら、慌ただしい朝でも取り入れられそうですね!
STEP③コットンパックで入念にうるおい補給を!
入浴や蒸しタオルで血行を促進させた後には、とにかく保湿をしましょう。
クレンジング・洗顔&入浴後は、皮脂が流れて肌の水分が蒸発しやすくなっているの。乾いた肌にはすぐに水分補給して、うるおいを閉じ込めてあげて。
シートマスクやコットンパックを活用して、顔全体にうるおいを与えてあげましょう。コットンパックは、半分に割いたコットンに化粧水をひたひたにつけて顔全体に貼りつけます。
シートマスクを使うなら、保湿成分メインやシンプルな成分配合のアイテム、敏感肌向けの肌にやさしいアイテムにしましょう。
デリケートな肌状態では、使うアイテムによってかえって刺激になってしまうことあるので、注意が必要です。
コットンパックの場合は、化粧水を惜しまずひたひたに含ませること。1枚のコットンを半分に裂いて、毛羽立っていない方を顔に貼ってください。
鼻やおでこ、フェイスラインまで、しっかり保湿することがポイントなんですよね!
その通り。顔全体をしっかりうるおしてあげることね。
また、コットンパックをするときは時間にも気をつけて。顔全体がうるおうまで、10〜15分間は貼っておいた方がいいけれど、15分よりも長時間になると、乾いたコットンが肌の水分を吸って、かえって乾燥してしまうわよ。
STEP④いつものスキンケアで保湿したら完了!
ここまでやったら応急処置は完了よ! 後はいつも通りの乳液・クリームなどのスキンケアで肌を仕上げましょう。
たっぷりうるおいを補給した後には、乳液などの油分でフタをしてあげるんですね!
教えて! メイクを落とさず寝ちゃったときのギモンQ&A
Q. メイクを落とさず寝ちゃった翌日のメイクはどうすればいい?
A. 低刺激コスメを使った薄めのメイクがベター。日焼け止めはマスト!
敏感な肌への負担を少しでも減らすため、ウォータープルーフや皮脂崩れ防止に特化したアイテムは避け、低刺激のアイテムを選びましょう。
石鹸・お湯落ちコスメや、スキンケア処方などのコスメで薄めにメイクするのが大事ですね。
ただし、日焼け止めは忘れちゃダメよ!
メイクしたまま寝た翌日は、敏感な肌状態。だからこそ、紫外線ダメージを受けやすくなっているわ!
日焼け止めでしっかり紫外線対策をしたうえで、下地+パウダーで薄めに整えるくらいがいいですね!
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Q. メイクを落とさず寝るくらいなら、拭き取りシートを使ったほうがいい?
A. 落とさず寝てしまうよりはましだけど、使い方には注意して!
肌への負担を考えると、落とさず寝ちゃうくらいなら使った方がいいですよね。
でも、拭き取りの摩擦ダメージも気になります…!
問題は使い方です。シートはやさしく肌に押し当てて、擦らず染み込ませるようにオフしましょう。ゴシゴシ拭き取って摩擦が起こってしまうのはNGです。
また、シートでオフした後は洗顔後と同じで、必ず保湿ケアをしてあげましょう。
その通り。時短でシートを使うなら、使い方に気をつけて。シートの成分が肌に残って炎症を起こしてしまう人もいるから、注意が必要ね。
できるなら、拭き取りシートじゃなくて、W洗顔不要のクレンジングなどでしっかりオフ&ぬるま湯ですすぐ方がオススメよ!
Q. 疲れているとメイクを落とさず寝ちゃう日が増えがちなんです…。どうすればいい?
A. とにかく“帰ったらメイクオフ”の流れを習慣づけて! メイクやクレンジングアイテムを工夫するのも◎
家に帰ったら、どんなに疲れていても手洗いは忘れないでしょう? 手洗いの流れでメイク落としまで済ませるように習慣づけるのがいいわ。
ポンプ型の洗顔フォームや、W洗顔不要のクレンジングアイテムで、ささっとメイクオフするなど工夫をしてみるといいでしょう。
また、夜遅くなりそうな日や疲れることが予想できる日には、落としやすいコスメを使ったメイクにするなど、事前対策をしておくのもオススメです。
一度メイクを落とさないで寝ちゃうと、サボりグセがついちゃいそうですもんね!
そうね、慣れるまでは落としやすいメイクで事前対策&強い心でメイクを落とす習慣づけが大切よ!
Q. 日中、メイクしたまま仮眠をしても大丈夫?
A. メイクをしている時間が増えるわけじゃないならOK!
お昼休みの後や、帰宅中の電車内で、どうしても眠くて、ちょっとだけ仮眠しちゃうこともあるんですけど、メイクした状態で寝ても大丈夫ですか…?
日中、普段からメイクをしている時間帯の中であれば、特にダメージが加わるわけではないわ。問題なのは、仮眠によってメイクをしたままの時間が増えることよ。
昼の活動時間中は大丈夫ですが、帰宅後、メイクを落とす前に仮眠を取るのは避けた方がベターです。家で仮眠を取るなら、メイクを落としてからにしましょう。
あと、肌ダメージから見ると昼寝すること自体はOKだけど、メイクがヨレてしまう可能性もあるから、そこは注意よ!
Q. すっぴんを見られたくない夜はどうしたらいい?
A. しっかりスキンケアをしたうえで、肌にやさしいコスメでナチュラルメイクを
はじめてのお泊りデート、彼氏にすっぴんを見られるのは恥ずかしい〜!
でも、メイクで肌が荒れちゃうのも心配だし、どうしたらいいんでしょう…!?
昼からのメイクのままだと負担が大きいので、まずはメイクオフ&スキンケアでしっかり保湿をしましょう。
カラーコントロール下地や、スキンケア処方のベースメイク+ナイトパウダーなどで、薄くメイクをするくらいがオススメよ。
気になるところだけ、ポイントでコンシーラーを使って隠しつつ、色付きリップやチークの血色感をプラスするのもいいかもですね!
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寝る前のクレンジング&洗顔は確かに手間ではあるけれど、肌へのダメージを考えれば、メイクを落とさずに寝ることは絶対に避けるべきです!
メイクをした日は、どんなに疲れて帰ってきても、必ずクレンジングと保湿を忘れずに。寝る前のルーティーンを少しでも簡潔に済ませたい人は、お湯でオフできるタイプのメイクを取り入れたり、W洗顔不要のクレンジングを使うなどの工夫をしてみましょう。
今回の救助作業は以上で完了よ。撤収!
ラジャー!
ラジャー!
東京女子医科大学卒業後、同大学の皮膚科に入局。現在は一般診療だけでなく美容診療にも携わり、水道橋ひふ科皮膚科クリニックの院長として勤務。
イラスト/えのきのこ
構成・文/vivace