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【プロ監修】ゆるファスティングのやり方!ダイエットや肌荒れにいいって本当!?

【プロ監修】ゆるファスティングのやり方!ダイエットや肌荒れにいいって本当!?

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「ファスティング」がダイエットや肌荒れにいいって聞いたけれど、いきなりガチなものに挑戦するのはちょっと無理かも…なんて思っていない? そんな人には、無理なくチャレンジできる「ゆるファスティング」がオススメ♡ 腸活のプロにやり方やメリット、注意点などを教えてもらったよ。いいことずくめな「ゆるファスティング」を、新しい美容の習慣にしてみよう!

監修:美腸活コンサルタント・園田恭子さん
監修:美腸活コンサルタント・園田恭子さん

栄養士として健康相談を約10年間行い、現在は腸から美しく元気になりたいという方へ向けた講座やカウンセリングを実施。自身の体の不調を腸活の知識や自然療法、漢方などで回復させた経験をブログやメルマガで発信。女性のための腸活薬膳茶SAYURIを販売中。Instagramはこちら

「ゆるファスティング」が美容にいい理由とは?

そもそも「ファスティング」ってなに?

「ファスティング」とは「断食」、つまり一定の期間食べ物を断つ行為のこと。でも「一定の期間」に決まりはなく、通常の食事回数から1回でもスキップすれば「ファスティング」になるんです。

伝統的な習慣としての断食では1カ月ほど行ったり、最近ではダイエット目的で酵素ドリンクなどを使った数日間のファスティングが行われていたりと、目的によっては期間ややり方がストイックなパターンも。長く続けると調子が悪くなることもあるので、健康的に無理なく行うためには、「ゆるファスティング」がちょうどいいんです♩

「ゆるファスティング」の仕組み

身体には、細胞内の古くなったタンパク質をリサイクルして体内の老廃物を一掃し、細胞を活性化させる「オートファジー」という働きがあります。ただし、オートファジーが働きやすくなるためには最後の食事から16時間ほど経過することが条件。このメカニズムを利用したのが「ゆるファスティング」です。

そして食事を摂ると、胃と腸の中で身体に要るものと要らないものを仕分けする作業=消化が行われます。この動きが正常なら、要るものは身体の各所に運ばれて栄養になり、要らないものは便になって排出されるというワケ。

でも時間を空けずに食べすぎてしまうと、胃腸が休む暇なく働くことになり、消化機能に支障が。仕分けが追いつかずに食べ物が留まり続けてしまうと、必要なところに栄養が届かないうえに、不要なものが老廃物として身体に残ってしまうんです。

お腹の調子が悪いときに発生するニキビやくすみは、正常なルートで排出されなかった老廃物が行き場をなくして肌に出てきた状態なんだとか! 不要なものが腸に留まっていると水分や血流も滞るため、むくみや冷えにもつながります。

「ゆるファスティング」で胃と腸を休めると、オートファジーが働いて細胞が活性化するうえ、老廃物や毒素を排出する機能がアップ! 肌にもダイエットにも、そして健康にもいい効果が期待できちゃいますよ♩

「ゆるファスティング」に期待できる効果やメリットはこんなにたくさん!

「ゆるファスティング」期待できる効果

  • 美肌効果:ニキビや吹き出物(特に口周り)、肌や唇のくすみ改善(血色感UP)、メイクノリUP、シミ改善
  • ダイエット効果:お通じやむくみの改善
  • 健康効果:疲労軽減、睡眠の質UP
  • 頭(脳)がクリアになって、さまざまな作業のパフォーマンスUP

最近では「脳腸相関」といって、脳と腸が密接に関わっていることがわかってきています。腸の調子が悪いと頭がモヤモヤするし、その逆もしかり。腸内環境を整えると頭もすっきりするし、幸せホルモンの「セロトニン」もたくさん作られて、心の調子まで整うんです!

「ゆるファスティング」基本のルール&やり方

1日の食事を8時間以内に済ませ、何も食べない時間を16時間設けるのが基本!

24時間のうち食べる時間を8時間に収め、残り16時間はファスティングするのが「ゆるファスティング」の基本ルール!

例えばお昼の12時に最初の食事を摂った場合、20時(夜の8時)までは食べてOK。それ以降は、16時間のファスティングを行います。睡眠時間もファスティングタイムに当てられるので、翌日の昼12時まで食事をお休みするというルールです。

実施する時間に決まりはないので、食べる時間は8時~16時、10時~18時など、自由に設定してOK! 生活スタイルに合わせて、やりやすい時間に設定してみてね。

ちなみに、オートファジーが働きはじめる時間は人によって微妙に差があるという説もあるんだとか。ファスティングタイムは16時間が基本だけれど、2時間前後の差は許容範囲と考えても大丈夫! 16時間がどうしてもきつかったら、まずは14時間耐えることにチャレンジしてみて。このゆるさこそが、まさに「ゆるファスティング」の大事なところ♩

ファスティング中は、水をこまめに摂りましょう。適切な量は人によって異なるので、「たくさん」よりも「こまめに」が大事です! 冷たい水ではなく常温もしくはお湯(白湯)だとさらに◎

8時間以内でも食事内容に気を遣おう!

8時間以内は食べてOKとはいえ、何でも好きなように食べすぎるのは控えたいところ。

脂っこいものや乳製品、肉類、お菓子やジュースなどの、砂糖が多く含まれたものの摂りすぎは、腸内の悪玉菌を増やすことも。何かに偏りすぎないよう、栄養バランスを意識していろんな食材を食べよう

保存料や着色料などの添加物も腸内環境の悪化につながるといわれているので、無理のない範囲で自炊にチャレンジしてみて。外食するときは、洋食よりも和食を選ぶようにするのもオススメだよ♩

栄養バランスを意識しつつ、プロバイオティクス(善玉菌)を多く含む発酵食品や、プロバイオティクスのエサになる食物繊維・オリゴ糖などを積極的に摂ってみてくださいね。

目安は30回! 「よく噛む」のも忘れずに

せっかくなら、よ~く噛んで食べることも意識して。噛む回数の目安は30回! よく噛むことで食事の満足感が増すから、食べすぎをセーブすることができるよ。

消化をスムーズにする唾液の分泌量が増えて、「ゆるファスティング」の効果を実感しやすくなるメリットも。忙しいときほど、ゆっくり噛んで食べる習慣をつけよう!

30回数えるのは意外と大変なので、私は「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す」を3回カウントしながら食べることをオススメしています。よく噛むようにしただけで、2カ月くらいで3~4kg痩せたなんて人もいるんですよ!

実施頻度に決まりはなし! 好きなときにゆる~く取り入れて

その名の通り、「ゆるファスティング」は「ゆるく」行うのがポイント。毎日やらなければいけないわけではないし、何日間続けるべき、などの決まりもありません。

ちょっと食べすぎてしまった日や飲み会の翌日に行うなど、身体と心のコンディションに合わせて自由に取り入れてみてね。

とにかく無理をしないのが、「ゆるファスティング」の大事なポイント

あくまでも「ゆるファスティング」なので、心身ともに無理をしないことが何より大切。精神的なストレスを感じると腸にも悪いので、無理なファスティングが元も子もない結果を招いてしまう可能性も。空腹を16時間我慢できなかったり、食べる時間を8時間に収められなかったりしても、決して自分を責めないでね。

交感神経が優位になっていると胃腸が働かないので、ストレスを溜めないことも心がけて。「ゆるファスティング」で食べない時間が増えたら、趣味などの時間も取りやすくなるはず。好きな映画を観たり本を読んだりするなど、ストレスを発散できる過ごし方を見つけよう。

ダイエットを意識して、ファスティング中にもストイックな運動をがんばりすぎてしまう人も中にはいるようです。体調に変化がないなら問題ありませんが、ゆるファスティング中は運動するとしても無理をしないことが大切。エネルギーの消費量が少ない、ヨガやストレッチなどが無難かもしれません。

ゆるファスティング中の「困った」を解決! こんなときどうすればいいの? Q&A

Q.空腹に耐えられない!

A.我慢できないほどお腹が空いてしまったら、具なしのみそ汁や温かいスープを飲んでみて。腸内細菌は37度前後で活性化するといわれているので、温かいものを摂ると「ゆるファスティング」の効果もUP!

消化に負担がかからないように、スープは低カロリーであっさりしたものを選んでね。

Q.冷え、頭痛、ふらつき…なんだか調子が悪いかも

A.冷えも頭痛もふらつきも、食事できちんとエネルギーを摂れていないことが原因。

もし食事のスタート時間を遅め(正午以降など)に設定しているなら、次回実施するときは時間帯をちょっと前倒ししてみて。消化吸収力が高まる朝に栄養を摂って体温を上げておくことで、調子をキープしやすくなります

お腹が空いたり、冷えや頭痛などの不調が出たりしたら、お風呂に入って早めに寝てしまうのもひとつの手段! 寝ている間には全身の細胞が修復されるので、肌にも身体にもいいことだらけ。睡眠時間をしっかり取るとメンタルも安定して、腸の調子もよくなって…という理想のサイクルが生まれます

「ゆるファスティング」で、肌も身体も心もいい感じ♩

身体だけでなく、気持ち面でもゆる~く行うことが「ゆるファスティング」の大事なポイント! 試すうちに空腹感にも慣れて、いろんなメリットを実感しやすくなるはず。自分にとってちょうどいい「ゆるファスティング」のペースを見つけて、肌も身体もベストな状態をキープしよう♡

イラスト/にしだみく
構成・文/新井美由紀、vivace

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