座ると地味に痛い!おしりニキビってなんでできるの?原因&ケア方法を徹底解説!【医師監修】
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おしりにポツッとできた大きなニキビ。座るときはとっても痛いけど、ずっと立っているわけにもいかないから、さらに悪化させちゃうし…。なにかと厄介な存在ですよね。
今回は、そんな“おしりニキビ”の原因から正しいケア&予防方法まで、皮膚科医の三宅真紀先生に詳しく解説してもらいます! おしりにニキビができちゃう理由から知ることで、根本的にケアしていきましょう!
目次
皮膚科医。レーザー治療・アンチエイジング治療のエキスパート。患者の立場に立った、やさしく丁寧なカウンセリングでひとりひとりに最適な治療を提案し、高い治療技術により確実に結果を出す。
美容・スキンケア全般に豊富な知識を持ち、数多くの化粧品開発にも携わるほか、TV・雑誌などのメディアにも多数出演。
おしりの肌とおしりニキビの特徴
おしりニキビについて知るために、まずはおしりの肌の特徴からご紹介。
おしりの肌の特徴
摩擦や圧迫による負担で皮膚が厚め
血行不良でターンオーバーが遅い
ターンオーバーが遅いため、肌がくすみやすい
蒸れやすい
保湿が足りず、乾燥しがち
肌荒れが治りにくく、跡になりやすい
おしりは、下着の摩擦や座ったときの圧迫など、外からの刺激を受けて皮膚が厚くなりがちです。厚い皮膚によって毛穴の入り口が小さくなってしまうため、皮脂や古い角質が詰まってニキビができやすい状態になっています。
そして、毛穴の入り口が小さいことで、菌や膿が内部に溜まってしまい、おしりにできたニキビの炎症も大きくなりがちです。
また、おしりは血行不良や乾燥などでターンオーバーが遅め。そのため、できたニキビは治りにくく、ニキビ跡にもなりやすいんですよ。
そんなおしりにできるニキビにも、特徴があるんです。
おしりニキビの特徴
おしりの下側、座ったときに負荷がかかる場所にできやすい
硬く、大きくなりやすい
治りにくい
ニキビ跡が残りやすい
おしりの肌はニキビができやすく、一度できてしまうとキレイに治るまで時間がかかるという特徴があるんです。次の項目で、おしりニキビができる原因について詳しくみていきましょう。
おしりニキビができる原因5つ!
乾燥しがちでターンオーバーが遅く、ニキビができやすいおしりの肌。でもそれには、毎日の生活習慣が影響しているんです。何が理由でニキビができやすいおしりになってしまうのか、主な原因を5つご紹介します。
1. おしりに触れる下着&ナプキンによる摩擦・締め付け・蒸れ
摩擦&締め付け
普段から、おしりは下着やナプキンによる摩擦ダメージを受けています。
摩擦によって皮膚が刺激を受けることで、肌のバリア機能が低下し、肌荒れやニキビにつながります。
また、摩擦から守ろうとしておしりの皮膚は分厚くなり、毛穴が小さくなります。そこに、皮脂や汚れが詰まることで、アクネ菌が増殖してしまい、ニキビができやすくなるんです。
締め付けが強い下着をつけていると、血行が悪くなり、ターンオーバーが乱れる可能性も。ニキビができやすくなるのはもちろん、治りにくくなったり、ニキビ跡になってしまうこともあるので注意です。
蒸れ
おしりは、下着やナプキンの着用で熱がこもり、蒸れやすくなっています。特に生理中は、経血でより蒸れやすい状態なんですよ。
肌が蒸れると、バリア機能が低下するだけでなく、雑菌も増殖します。ニキビのほかにも、さまざまな炎症が起こりやすくなります。
2. 長時間のデスクワークなど座っているときの圧迫
座った体勢のとき、おしりは圧迫されダメージを受けている状態。デスクワークや長時間の移動などで、長い間座ったままでいると、より負担が大きくなるんです。
圧迫による負担がかかりすぎると、ダメージから肌を守るために皮膚は分厚くなり、血行不良でターンオーバーが乱れます。
ニキビができやすいうえに、治りにくい肌状態になってしまうんです。
3. 乾燥によるバリア機能の低下
お風呂上がりに、顔の保湿はしっかりしている人が多いはず。でも、おしりの保湿を忘れていませんか? おしりって、実は保湿不足で乾燥しやすいパーツなんです!
皮膚が乾燥すると、刺激から守ろうとして、かえって過剰に皮脂が分泌されます。
おしりの肌は分厚く皮脂が出て行きにくいため、毛穴に皮脂が詰まり、ニキビができやすい状況になってしまいます。
4. 食生活の乱れ
脂っこいスナックや揚げ物に偏った食事など、食生活が乱れている人は要注意。おしりに限らず、ニキビ肌の原因となります。
脂っこい食べ物ばかり過剰に摂取すると、皮脂の分泌量が増加し、ニキビにつながります。
また、栄養バランスが整っていない食生活を続けることで、免疫力が低下します。皮膚のバリア機能も低くなり、ニキビはもちろん、さまざまな肌トラブルが起きやすくなるので、注意が必要です。
5. ストレスなどによるホルモンバランスの乱れ
睡眠不足やストレスなどで女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減ると、肌をすこやかに保つコラーゲンなどが減少。さらに、男性ホルモンが増加し、皮脂の分泌量が増えて、ニキビができやすい状態になってしまいます。
生理前や生理中は、いつもよりホルモンバランスが乱れやすくなります。
黄体期(排卵後〜月経が開始するまで)は、黄体ホルモン「プロゲステロン」が増え、皮脂が増加するため、ニキビができやすくなります。
おしりニキビができちゃった! 正しい対処法は?
下着の締め付け、長時間座ることなど、普段の生活習慣が原因になるおしりニキビは、どんなに気をつけていても、ふとしたときにできてしまうのが厄介なところ。
おしりニキビができてしまったら、どうすればいいんでしょうか?正しい対処法をご紹介します。
1. お風呂で丁寧に洗って清潔な状態をキープ
まずは、おしりを洗って清潔な状態に。摩擦ダメージが加わらないよう、たっぷりの泡でやさしく洗いましょう。
ニキビができているおしりには、ニキビ用の洗顔料や、殺菌作用があるボディソープ、ノンコメドジェニックのアイテムがオススメです。
ニキビ用洗顔料や、殺菌作用のあるボディソープなどは洗浄力が強いため、健康な肌だと乾燥してしまうことも。ニキビができたときに使うアイテムとして考えてくださいね。
2. 長時間の圧迫や摩擦を避け安静に
治りが早くなるよう、ニキビに負担をかけないように工夫するのも大切です。
電車での短い移動時間などは、できるだけ立っておしりの圧迫を減らしましょう。また、仕事で座っている時間が長くなる場合には、クッションや座布団で負担を軽くするのも効果的!
低反発素材のクッションなどを選ぶと、おしりへの負担をより軽くできるのでオススメです。
3.市販薬で鎮静ケア
赤みやブツブツなど、炎症が起こってしまったら、抗炎症成分配合の医薬部外品や市販薬などを使いましょう。ニキビのもとになりにくいノンコメドジェニックのものを使うのもGOODです。
炎症がそこまでひどくないなら、ピーリング系のボディケアアイテムで、ターンオーバーを整えて。
炎症がひどくなっているときには、抗炎症成分メインのものを使いましょう。
- 主な抗炎症成分⋯グリチルリチン酸ジカリウム、サリチル酸、グリコール酸
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また、ニキビに負担がかからないよう保護するという意味では、応急処置として日中にニキビパッチを使うのもオススメです。
絆創膏だと、かえって蒸れにつながってしまうことも。ニキビに特化したアイテムでケアしましょう。
ニキビパッチは、抗炎症成分が配合されているものや、殺菌成分配合のものを選んでみてください。
アイテムの選び方がわからないときは、薬剤師に相談してみてくださいね。
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4 どうしても治らないときは皮膚科へ相談を
炎症や赤みがひどくなっていたり、数日ケアをしても痛みが治まらない場合には、皮膚科を受診して専門的な治療をしてもらいましょう。
もちろん、ニキビができたらすぐにクリニックに行くのもOKです。
おしりのニキビは長期化しやすく、治りにくい特徴もあるので、早めの治療で後に響かないようにするのがいいですね。
絶対ダメ!おしりニキビを悪化させちゃうNG行動
おしりニキビができたときに、やってはいけないNG行動をご紹介。
かえっておしりニキビの炎症が悪化したり、ニキビ跡になりやすくなってしまうので要注意です!
おしりニキビを悪化させるNG行動
ニキビを自分でつぶしてしまう
肌をひっかく&かきむしる
ニキビができている状態でスクラブを使う
ニキビができている肌に油分多めのこってりクリームを使う
おしりニキビをつぶしたりひっかいたりすることや、スクラブケアなどは、ニキビにダメージを与えてしまうのでNG。ニキビ肌は刺激を与えずやさしくケアをするのが鉄則です。
また、おしりにニキビができている状態で油分が多めのボディクリームを使うと、クリームの油分でニキビが悪化する可能性も。ニキビがあるときは、水分が多めのミルクやジェルで保湿してあげましょう。
ニキビ跡ができてしまったら?
おしりの肌はターンオーバーが遅いため、ニキビが治りにくいうえに、ニキビ跡になることもしばしば…。跡ができたときには、以下のケアで肌のターンオーバーを整えましょう。
ピーリング系のボディソープや美容液で、ターンオーバーを整える
美白※ケア系のスキンケアアイテムを投入
定期的にスクラブで角質ケア
サプリを使ってインナーケア
投入する成分としては、ハイドロキノンやアスコルビン酸、ビタミンC誘導体などがオススメです。
※メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ
目指すはニキビ知らずなツルツルおしり! おしりニキビの予防法は?
おしりのニキビは治りにくく、ニキビ跡にもなりやすいもの。だからこそ、そもそもニキビができないように対策したいところです。
ニキビ知らずなツルツルのおしりをキープするために、日々しっかりケアしておきましょう!
1. おしりに触れるものを見直して摩擦&蒸れの対策を
まずは、肌に触れる下着やナプキンから対策をスタート。摩擦ダメージや蒸れ、締め付けによる血行不良を軽減して、おしりにかかる負担を減らしましょう。
通気性や肌ざわりのいい下着をチョイス
下着は、通気性がよく、肌ざわりがいいものや、締め付けが強すぎないものを選ぶようにしましょう。
素材は、通気性がよく肌ざわりのいい、綿・シルクがオススメです。
ナプキンはトイレで毎回交換
ナプキンは、長時間の着用によって蒸れにつながるため、こまめに取り替えを。
一日中同じものをつけるのはNG! トイレに行くたびに取り替えるくらいが理想的ですよ。
2. お風呂で洗って清潔に&ボディスクラブなどで定期的に角質ケア
毎日入浴&ピーリング系ボディソープで洗う
毎日の入浴で、泡でやさしく&しっかり洗って清潔な肌状態をキープ。ピーリング系のボディソープを使って、定期的に角質ケアをするのもオススメです。
健康な肌状態のときは、ニキビ用洗顔料や殺菌成分配合のボディソープは避けましょう。
洗浄力が強く、肌が乾燥しやすくなってしまうこともあるんです。
ボディスクラブで角質ケア
ボディスクラブで定期的に角質ケアをして、古い角質をオフしてあげるのも大切。ターンオーバーを整えニキビができにくいすこやか肌になるだけでなく、くすみなども対策できます。
思わぬ肌トラブルや炎症を防ぐため、スクラブは週1回程度、健康な肌状態のときに使うようにしましょう。
また、スクラブでケアをした後は、保湿をして、乾燥対策をしてくださいね。
3. 毎日の保湿も忘れずに!
お風呂上がりに顔のスキンケアはしっかりしていても、おしりの保湿ケアはサボっている人もいるのでは?
お風呂で角質ケアなどをしても、そのまま放置するのはNGです。乾燥でバリア機能が低下したり、かえって皮脂分泌量が増え、ニキビができやすくなってしまいます。
毎日入浴後には、ボディクリームやミルクで保水&保湿をして、肌のバリア機能を整えましょう。
脂性肌の人は、油分多めのクリームではなく水分メインのミルクやジェルを使うのがベター。
肌質によってアイテム選びを工夫しながら、自分に合った保湿ケアをしてください。
4. 食生活にも注目! 揚げ物は控えてビタミンを摂取
皮脂の過剰分泌を抑えるため、脂っこい食事ばかり摂るのは避け、バランスのいい食生活に切り替えて!
炭水化物、タンパク質、野菜など、さまざまな栄養素をバランスよく摂り入れるのが大切。
ニキビには、ビタミンB、C、Eや、ミネラルがオススメです。
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5. 睡眠時間は7時間以上! ストレスケアでホルモンバランスを整えて
ストレスによってホルモンバランスが崩れると、皮脂の分泌量や、肌のうるおいを守る「エストロゲン」の分泌量が乱れ、ニキビができやすい肌状態になってしまいます。
睡眠不足はエストロゲンの低下の大きな原因になるため、睡眠時間は7時間以上を心がけてくださいね。
また、日頃の心的ストレスを溜め込まないのも、ニキビ予防には大切。リフレッシュ&リラックスのストレスケアで、自律神経を整えましょう。
ストレスケアについて詳しく知りたい人はこちら!
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【編集部オススメアイテム】おしりやボディのニキビ予防にはコレ!
ボディスクラブでやさしく角質ケア
スクラブが細かいので肌当たりがよく、やさしくおしりの角質ケアができます♩
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※すべての方にコメド(ニキビのもと)が発生しないということではありません。
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おしりニキビは、一度できると治りにくい&跡になりやすいという特徴があります。
だからこそ、普段からニキビができないように予防したり、できてしまったらとにかく早めにケアをするのが大切なんです!
摩擦や圧迫など、いつも大変なおしりの肌をいたわる気持ちでやさしくボディケアして、ツルツルぷりんな美尻を目指しましょう!
イラスト/naotte
構成・文/vivace