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たるみ毛穴を改善&予防したい!スキンケアから生活習慣まで、自宅でできる美容法をご紹介【皮膚科医監修】

たるみ毛穴を改善&予防したい!スキンケアから生活習慣まで、自宅でできる美容法をご紹介【皮膚科医監修】

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頬をよ~く見たら…なんだか毛穴が目立つ! それ、もしかして「たるみ毛穴」かも!? でもたるみ毛穴は皮脂や汚れが原因じゃないから、一般的な落とす毛穴ケアアイテムじゃ効果が出ないんです…

そこで今回は、たるみ毛穴の原因や、スキンケア・生活習慣などで気を付けるべきことを、皮膚科医の川﨑先生監修のもと解説。最近気になり始めた人はもちろん、まだ悩んでいない人も必見! 今からチェックして、たるみ毛穴のないなめらか美肌を目指そう♩

監修:川﨑加織先生
監修:川﨑加織先生

皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者の心と身体に寄り添うことを信条としている。

たるみ毛穴ってどんな状態? 特徴は?

たるみ毛穴とは、皮膚の重みに毛穴が引っ張られて、毛穴がしずく型に縦長に広がっている状態。頬(鼻の横)によく見られます。

たるみ毛穴かどうか判断できなかったら、鏡を見ながら頬の皮膚を上にやさしく持ち上げてみて。皮膚を持ち上げて一時的に毛穴が目立たなくなったら、たるみ毛穴の可能性大

似たように思える開き毛穴は、主に皮脂の過剰分泌が原因。皮脂が多いTゾーンによく見られるなど、たるみ毛穴とは異なります。縦長に伸びるたるみ毛穴に対し、開き毛穴は一つひとつが丸く広がっているのも特徴です。

自分の毛穴タイプが気になる人は、こちらの毛穴タイプ診断でチェックしてみて! タイプ別の改善策も解説しているよ。

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たるみ毛穴の原因って?

たるみ毛穴は、肌のハリ低下・たるみが原因だよ。
肌のハリや弾力を支えているのは、真皮(肌の内部)に存在するコラーゲンやエラスチン。これらが減少したり質が悪化したりすると、表皮(肌の表面)を支えきれなくなって肌が沈んでしまい、毛穴もたるんでしまうという仕組みなんです。

でも、この肌のハリ低下・たるみを引き起こす原因はひとつじゃないんです。代表的なものを見ていこう。

【たるみ毛穴につながるハリ低下の原因①】加齢

コラーゲン・エラスチンは、20代をピークに量も質も減少し始めます。さらに加齢によって表皮が薄くなるので、たるみがより目立つ状態に。

【たるみ毛穴につながるハリ低下の原因②】乾燥

角質層の水分量が低下して肌が乾燥すると、柔軟性が失われてハリが低下。一時的な乾燥なら保湿でリカバリーできますが、乾燥した状態が続くとたるみや小ジワにつながってしまうことも。

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【たるみ毛穴につながるハリ低下の原因③】紫外線の影響(光老化)

肌老化の原因の、およそ8割を占めるといわれている紫外線。そのうち、真皮にまで到達するUVA(紫外線A波)はコラーゲンやエラスチンにダメージを与え、乾燥やシワ、たるみを引き起こします。肌表面も乾燥させるので、たるんだ毛穴がさらに目立つという落とし穴も…!

加齢に伴ってたるみが見られやすくなるのは、年齢とそれまでに浴びてきた紫外線量が比例するうえに、たるみなどのトラブルは数年かけて肌に表れるためです。

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【たるみ毛穴につながるハリ低下の原因④】糖化

糖化とは体内で糖分とタンパク質が結合し、熱(体温)で劣化する現象。糖化によって発生したAGEs(Advanced Glycation End products:終末糖化生成物)という悪玉物質は、肌を含めた身体にさまざまな悪影響を与えます。

肌のハリや弾力を司るコラーゲンやエラスチンはタンパク質の一種。糖と結びつくと変性・劣化し、肌を支えきれなくなってたるみが生じてしまいます。

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【たるみ毛穴につながるハリ低下の原因⑤】摩擦

肌に強い摩擦が加わるとバリア機能が低下し、表皮だけでなく真皮もダメージを受けやすい状態に。コラーゲンやエラスチンが減少・劣化すると、毛穴のたるみが出現することがあります。スキンケア時の摩擦だけでなく、日常的に自己流のマッサージを行っている人も要注意

たるみをSTOP!たるみ毛穴対策のためのスキンケア方法

たるんでしまった毛穴を、スキンケアだけで改善するのはなかなか難しいのが現実。スキンケアでは、たるみにつながる乾燥やハリ不足をケアすることを目標にしよう!

すでに悩んでいる人はこれ以上進行させないために、まだ気になっていない人は予防として、自宅でのスキンケアを見直してみて。

クレンジング・洗顔は摩擦に注意!

汚れを正しく落とし、スキンケア成分がきちんとなじむ肌の土台を整えよう。黒ずみ毛穴や詰まり毛穴など、たるみ毛穴以外のトラブル対策としても重要!

クレンジングと洗顔時は摩擦が起きやすいので、適量をきちんと使うこと・洗顔料はしっかり泡立てること・指でこするのではなく泡の弾力でやさしく洗うことを心がけよう。

熱すぎるお湯は皮脂を落としすぎてしまい、冷たすぎると汚れが落ちにくいので、すすぐときは32度前後のぬるま湯がベストです。

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これまで以上に保湿を! エイジングケア成分もプラスして

しっかりとうるおいを補って肌のキメをふっくらさせれば、毛穴も目立ちにくくなるよ。これまで以上に十分な保湿を心がけて。

そのうえで、エイジングケアに特化した成分やアイテムを取り入れるのがオススメ!

オススメのエイジングケア成分

コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、ナイアシンアミド、ビタミンA(レチノール)、FGF、マトリキシル、APPS(ビタミンC誘導体)、プラセンタ、ヒト幹細胞培養液、バクチオール、アルジルリン など

基本の化粧水・乳液だけでなく、美容液やクリームを追加したり、各ブランドのエイジングケアラインに切り替えたりするのもアリ。自分の肌質に合うアイテムで、抜かりなく保湿しよう!

摩擦はたるみにつながります。落とすケアと同様、スキンケア用品を使うときもやさしいタッチを心がけましょう。

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パパッとスキンケアを済ませてしまう人は、化粧水や美容液などの保湿成分を肌になじませる時間が足りていない可能性も。
手のひらでやさしくハンドプレスする時間がない場合は、つけるだけでじっくり保湿できる、フェイスパックを活用するのもオススメです。

紫外線対策を徹底する

紫外線は光老化(乾燥、たるみ、シミ・シワなど)を引き起こす怖い存在。そんな紫外線の魔の手から肌を守るためには、年間を通した紫外線対策がマスト。日焼け止めはもちろん、日傘や帽子、サングラスなどの小物も活用しよう♩

特にたるみを予防したい場合は、日焼け止めのPAの項目をチェックして。PA+からPA++++まであって、+の数が多いほどたるみやシワの原因になるUV-Aを防止する効果が高いとされているよ。

晴れの日を100%とすると、曇りの日で70%、雨の日でも30%ほどの紫外線が降り注いでいるといわれています。季節も関係ないので、春夏だけでなく秋冬も紫外線対策を心がけましょう。

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たるみ毛穴を改善するために、日常生活でできること

栄養バランスを意識した食生活を

まず振り返りたいのは食事面。ダイエットで太ったり痩せたりしてリバウンドを繰り返すと皮膚がたるみやすくなってしまうので、栄養バランスの取れた食事を最優先しよう。

そのうえで、抗酸化作用のあるビタミンCや、肌を作る元になるタンパク質、コラーゲンの生成を助ける鉄分を積極的に摂るのがオススメだよ。糖化対策になる食べ方や調理法もチェックしてみてね!

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適度な運動や、質の良い睡眠も大切

健康的な皮膚の土台をつくるためには、適度に運動したり質の良い睡眠を取ったりすることも大切。基本的な生活習慣を整えられるよう、無理のない範囲で取り組んでみよう!

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頬のたるみ毛穴改善には、美容医療も活用してみて

セルフケアだけでたるみ毛穴を完全に消すのは困難。本気でケアしたいなら、予防ケアと並行して美容医療の力を借りるのも手。たるみ毛穴の改善に役立つ代表的な治療を紹介するよ。

  • ハイフ:顔の皮膚(真皮)と脂肪層と肌の土台である筋膜に、超音波を照射してコラーゲンを増生させることで、組織を収縮させる
  • レーザー治療:レーザーを照射することで肌に微細な穴を開け、ダメージを回復させようとする自己治癒力を利用してコラーゲンやエラスチンの生成を促す
  • マッサージピール:真皮層に働きかける薬剤をマッサージしながら浸透させ、新陳代謝を活性化

ミュゼでもハイフが受けられます!初回限定価格も!

 

これってどうなの? たるみ毛穴にまつわるQ&A

たるみ毛穴のせいで、化粧ノリが悪い…メイクのコツは?

ファンデーションの毛穴落ちは、ベースメイクアイテムの選び方と使い方を工夫して対策しよう♩ とにかく厚塗りを避けることを意識してね。

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たるみ毛穴対策は、何歳ごろから始めるべき?

たるみ毛穴対策=エイジングケアは、思い立ったときが始めどき。しいていえば、25歳ごろから意識するのがオススメだよ。何歳でも早すぎるということはないので、気になり始める前から保湿やUVケアをコツコツ続けよう

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頬のたるみ毛穴は早めに対策! スキンケア&生活習慣を見直そう

一度できてしまうと、セルフケアでの解決がなかなか難しい頬のたるみ毛穴。スキンケアや生活習慣をちょっとだけ見直せば、深刻化するリスクを減らせるはず。少しでも早く手を打って、未来の肌に投資しよう♩

イラスト/amasawa Mai
構成・文/新井美由紀、vivace

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