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【皮膚科医が教える正しい美白ケア】明るい肌になるための秘訣とは?

【皮膚科医が教える正しい美白ケア】明るい肌になるための秘訣とは?

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“美白ケア”と聞いて、どんな肌をイメージしますか? あこがれるのはきっと、うるおいと透明感に満ちたハリ・ツヤのある肌。そんな肌を目指すためのお手入れ方法や注意点を、皮膚科の先生に教えてもらいました。いつものお手入れを見直しつつ、“美白ケア”をアップデートするための参考にしてみてください♩

監修:泉さくら先生
監修:泉さくら先生

琉球大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院皮膚科に入局。現在は一般診療だけでなく美容診療にも携わり、ココメディカルクリニック院長として勤務。

そもそも“美白ケア”って何?

“美白ケア”と聞くと、「とにかく白くすること」をイメージしてしまう人もいるかもしれません。でも、そもそも肌の白さには人それぞれ限界があるって知ってましたか?

肌を自分の元の肌色よりも白くすることはできません。肌本来の色は、いつも服を着ていて紫外線が当たらない部分(お腹や腰など)の色を参考にしてみてください。

肌が白い=美しいとは必ずしも言い切れず、肌を明るく美しく見せるために大事な要素はほかにもあるんです。“美白ケア”で大事なのは、うるおいやハリ・ツヤに満ちた、透明感のある肌を目指すこと

そのために必要なケアを先生に詳しく教えてもらったので、さっそくチェックしてみてください!

【皮膚科医推奨】正しい美白ケア6箇条

①日焼け止めで紫外線対策を徹底!

紫外線が、日焼けやシミにつながることはご存知の通り。でも実は、ほかにもたくさんの悪影響があるんです!

紫外線が肌に与える悪影響

  • シワ、たるみ
    雲や窓ガラスなども通過して、肌の奥深く真皮まで届くUVAによるもの。シワやたるみなどの光老化を促す
  • シミ、そばかす
    主に表皮に強く作用し、紫外線を浴びた数時間後に赤い炎症を起こすUVBによるもの。メラニンを増加させて、日焼けによるシミやそばかすを引き起こす
  • 乾燥、くすみ
    紫外線ダメージを受けるとバリア機能が低下し、肌の水分が蒸散、ターンオーバーが乱れて不要な角質が蓄積し、くすみの原因に

一度浴びてしまった紫外線のダメージをなくすのはなかなか大変です。肌への悪影響を最小限に抑えるために、日焼け止めは365日欠かさず使いましょう

曇りや雨の日は弱めのSPF・PA値のものにして、汗をかく屋外でのレジャーではウォータープルーフタイプにするなど、天気や利用シーンによって使い分けてみてくださいね。

SPF・PA値が高いから安心というわけではありません。長時間日光に当たる場合は、塗った日焼け止めが汗や皮脂などによって部分的にかたよったり、浮き上がったりすることもあります。できれば、2~3時間ごとに塗り直しましょう。

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②美白有効成分に注目してスキンケアアイテムを選ぶ

紫外線をはじめとする肌をくすませてしまうさまざまななダメージを肌に残さないようにするためには、美白有効成分が配合されたスキンケアアイテムを取り入れてみましょう。特にこんな成分が美白ケアにオススメです!

美白ケアにオススメの成分

  • メラニンの生成を抑える
    カモミラET、コウジ酸、トラネキサム酸、マグノリグナン、ビタミンC誘導体など
  • ターンオーバーを促す
    エナジーシグナルAMP、4MSK、リノール酸S、デクスパンテノールなど

美白有効成分としての認証は受けていないものの、話題のレチノールも選択肢になるでしょう。ターンオーバー促進の働きがあるため、メラニンの排出を助ける機能が期待できます!

③透明感のあるツヤっと明るい肌には保湿がマスト

透明感のあるハリ・ツヤ肌を目指すためには、十分な保湿も欠かせません。

肌が乾燥すると角質層の水分が減り、凹凸の多い状態に。光を均一に反射できないので、ツヤや透明感がキレイに出なくなってしまうんです。

しっかり保湿すると角質層が水分で満たされ、キメが整って肌表面がなめらかに。光が均一に反射され、ツヤや透明感が出ます。

保湿はスキンケアの基本中の基本ですが、美白ケアのためにもあらためて見直しましょう。

オススメの保湿成分などは、以下の記事でもご紹介しています! 肌質に合わせて参考にしてみてください。

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④角質ケアのやりすぎに注意! 角質層を乾燥させないケアを

美白やくすみを意識すると、ピーリングなどの角質ケア系のアイテムも使いたくなるものです。でも、やりすぎると必要な角質までなくなってしまい、肌を守る機能が低下してしまいます。

肌の状態やアイテムの成分・形状にもよるので「週に何回以上は使いすぎ」とは一概に言えないものの、必要以上に使いすぎないように注意しましょう。肌のターンオーバーを本来の正常なリズムに整えるためには、3~4週間に1回ほどで十分なこともありますよ。

透明感のある肌を目指すためには、角質層をうるおいで満たしてきちんと育てることが重要です。角質層が乾燥しないように、やはり保湿をしっかり行いましょう。

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⑤物理的に紫外線を防ぐために、UV対策グッズも活用する

日焼け止めだけでは紫外線を防ぎきれないので、小物などで物理的に対策することも大切です! おしゃれも楽しみながら、賢くUVケアしましょう♩

紫外線対策にオススメのアイテム

  • 日傘
  • 長袖などの衣類
  • アームカバーや手袋
  • サングラス
  • 帽子

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⑥内側からも“美白ケア”!抗酸化成分を積極的に摂ろう

透明感のある理想の肌に近付くためには、身体の内側からのケアも効果的です。栄養バランスを意識しつつ、こんな栄養素を積極的に摂ってみてください。

美白ケアにオススメの栄養素

  • リコピン
    ビタミンEの100倍以上もの抗酸化作用があるといわれている
    多く含まれている食べ物:トマト、マンゴーなど
  • アスタキサンチン
    ビタミンEやリコピンよりも優れた抗酸化作用があるといわれている
    多く含まれている食べ物:鮭など
  • イソフラボン
    植物性エストロゲンとも呼ばれ、女性ホルモンの一種・エストロゲンに似た働きをするといわれる栄養素。体内でエストロゲンの働きをサポートして、すこやかな肌作りに役立つ
    多く含まれている食べ物:豆腐や豆乳、納豆などの大豆製品

食べ物から摂るのが理想的ですが、難しい場合はサプリメントなども活用してみてください。

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美白スキンケアアイテムの使い方のポイント&注意点は?

①摩擦に注意!正しい量を使うことも意識して

摩擦はさまざまな肌トラブルにつながります。スキンケアアイテムを肌になじませるときは無意識に力を入れてしまいがちなので、あらためて気を付けてみてください。

量が少ないと摩擦が生じやすくなるので、正しい量を使うことも重要です。製品ごとの説明に従って、ケチらずに使いましょう!

ちなみに、コットンよりも手のほうが肌にやさしいというイメージもありますが、使い方にもよるので一概には言えません。化粧水などをたっぷりコットンに染み込ませ、やさしくつけることができれば大きな問題はないでしょう。

②紫外線を浴びすぎたら、その日のうちにほてりケア

紫外線をたくさん浴びると肌がヤケドをしたような状態になるので、ほてりや赤みなどの熱をなるべく早めに抑えましょう。濡れタオルで氷や保冷剤をくるんで、日焼けした部分に当てて冷やしてください。

ほてりがひどいうちは、美白化粧品を使うのは控えましょう。落ち着くまでは肌に合うやさしい使い心地のアイテムで、とにかく保湿ケアに徹してください。

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③“美白ケア”は長い目で見るべし! まずは3カ月続けよう

紫外線だけでなく、乾燥や摩擦、食事をはじめとする生活習慣など、美肌に悪影響を及ぼす要因はさまざまです。季節も関係ないので、“美白ケア”は一年中行うのが基本ですよ

中でも春夏は、紫外線が強いので効果を感じづらいかもしれません。春夏は「紫外線を浴びない美白ケア」を徹底して、現状維持できていればOKくらいの気持ちで気長に美白ケアを続けてみてください。

元の肌色や個人の主観にも左右されるので難しいですが、まずは3カ月間続けてみましょう。

“美白”の基準をアップデートして、透明感あふれるハリ・ツヤ肌を目指そう♡

“美白”のゴールは、うるおいに満ちた透明感あふれるハリ・ツヤ肌。美白化粧品を使うことだけにとどまらず、UVケアや保湿、インナーケアも意識して、自分らしい透明感のある肌を目指しましょう!

イラスト:ayaka illustrator
構成・文/新井美由紀、vivace

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