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シミはできる前に予防せよ!シミの種類別に原因&予防法を解説【皮膚科医監修】

シミはできる前に予防せよ!シミの種類別に原因&予防法を解説【皮膚科医監修】

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メイクするときや、すっぴんのときに気になる顔のシミ。日焼けが原因でできるというイメージが強いけれど、実はシミには種類があって、原因もさまざまみたい。

そこで今回は、シミの種類とそれぞれの原因や特徴を、美容皮膚科医の寺井先生に教えてもらったよ。さらにシミの予防方法も伝授するから、ぜひ参考にしてみてね!

監修:寺井美佐栄先生
監修:寺井美佐栄先生

「MiSA Clinic六本木本院」院長。大学を卒業後、都内の総合病院や大学病院にて皮膚科、精神科、麻酔科などの研修を行った後、複数の大手美容皮膚科での院長経験を経て2022年9月に独立開業。「MiSA Clinic六本木本院」を立ち上げる。YouTube発信やメディアの監修でも活躍中。

シミってそもそも何?

加齢や紫外線による光老化によってできる茶系の色素が出てくる、色素性皮膚疾患のこと。正式名称は、老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)です。

色素性皮膚疾患とは?

  • メラニン色素の蓄積が原因

  • 皮膚表面に茶系の色素が出ている

  • シミ(老人性色素斑)以外に、炎症後色素沈着、肝斑(かんぱん)、そばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)、ホクロ、アザなどがある

シミを見分けるのは、経験を積んだ皮膚科の先生でないと難しいです。正確にはシミとはいえないものでも、一般の人にとっては色素がついていればすべて“シミ”の一種になります。

シミには種類がたくさん! それぞれの原因と予防方法は?

私たちが“シミ”と呼んでいるものには、実はさまざまな種類が!  シミの種類と、それぞれの特徴や予防方法を、イラストとともに解説するよ。

【シミの種類①】老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)

特徴

  • 30代後半頃から発症する

  • フラットで膨らんでいない

  • どこにでもできる

  • 比較的丸に近い形をしている

  • 加齢によって増えたり大きくなる

老人性色素斑はフラットですが、さらにメラニンが蓄積されると、シミの部分がふくらんできます。ふくらんだものは、脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)と呼びます。

原因

主な原因は、紫外線ダメージ加齢によるもの。
紫外線を浴びると肌を守るためにメラニンが生成され、ターンオーバーを繰り返して排出されます。しかし、30代後半頃からターンオーバー機能が次第に落ち、排出すべきメラニンが滞りがちに。

メラニンが年齢とともに皮膚の中に蓄積されて老人性色素斑になります。年齢を重ねるほど発症しやすく、だんだん濃くなったり大きくなります。

紫外線をよく浴びる人ほど、老人性色素斑ができやすいです。老人性色素斑になりやすい体質の場合、20代後半くらいから発症することも。

予防法

メラニンを蓄積させないためには、紫外線対策正しい食生活が大切。日焼け止め日傘などを使用し、ビタミンCビタミンEを積極的に摂りましょう。

正しい美白ケア&UVケアの方法は以下の記事もチェックしてね。

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【シミの種類②】炎症後色素沈着

特徴

  • ニキビや虫刺され、ヤケドなどの炎症ができた場所にできる

  • 年齢にかかわらずできる

原因

原因は、ニキビ虫刺されヤケドなどの炎症きちんと対処すれば治ることが多いですが、ニキビをつぶしたり、虫刺され部分を掻いたりして炎症部分が悪化すると跡になり、シミのように残ってしまいます。また、炎症部分が紫外線を浴びると、色素沈着しやすくなってしまいます

日焼けと同じように、年齢を重ねるほど皮膚表面の傷がキレイに治りにくくなるので、若い頃のように放置したら色素が残ってしまったということも。

少数ですが、しっかり対処していても傷が治りにくかったり、色素沈着しやすい体質の人もいます。

10代20代前半でシミができてしまったという人は、炎症後色素沈着である場合が多いです。

 

もしニキビなどの原因に心当たりがなければ、20代前半くらいに出やすいADM(後天性真皮メラノサイトーシス)というアザや、自然にできたホクロの可能性があります。

予防法

ニキビや虫刺され、ヤケドなどの傷ができたら、跡を残さないでキレイに直すことが大切。
自己判断せず、できるだけ病院に行きましょう。場合によっては炎症止め抗生物質を処方してもらえます。

ニキビ跡、虫刺され、ヤケド跡などの治し方は以下の記事をチェック!

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【シミの種類③】肝斑(かんぱん)

特徴

  • 早くて30歳頃から発症する

  • 頬や鼻の横などできやすい場所が限られている

  • 左右対称の場所にできることがある

  • ペタっと楕円形のような形になることがある

原因

主な原因は、女性ホルモンのバランスや紫外線。男性に比べて、女性の方が出やすい傾向に。もともと肝斑になりやすい人に、肌表面の摩擦や、レーザーフォトフェイシャル治療をすることで現れることもあります。

予防法

シミと同様、きちんと日焼け対策をしましょう。また、摩擦で悪化してしまうので、触ったり、洗顔時にゴシゴシ洗うのはNG。スキンケアの際は、やさしいタッチを意識して。

肌にできるだけ負担を与えない洗顔方法は以下の記事をチェック!

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幼少期にできる“そばかす”は予防できる?

特徴

  • 小〜中学生くらいの幼少期に発症する

  • 顔の鼻から頬を中心に現れる

  • 細かい茶系の斑点

そばかすの原因は遺伝だといわれています。予防するのは難しく、日焼け対策していても自然に現れてしまいます。ただ、できるだけ悪化させないためにも、紫外線対策はしておきましょう。

年齢を重ねると自然によくなる人もいれば、濃くなる人もいて、現れ方には個人差があります。大人になっても気になるなら、美容皮膚科の治療を検討してみてもいいかもしれません。

気になるシミやそばかすをメイクでうまく隠す方法は以下の記事をチェック!

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シミができてしまったときはどうすればいい? シミの治療法&対策

そもそもシミは、色素が蓄積してできてしまったもの。一度できたら完全に消すのは難しく、毎日のスキンケアだけでは薄くすることはできないみたい。もし気になる人は、美容皮膚科での治療を検討してみて。

①薬による治療

シミ治療には、外用薬による治療法があります。美容皮膚科では、厚生労働省が認可しているハイドロキノンと、肌のターンオーバーを促進するトレチノインを処方してもらえ、塗り続けることでシミを徐々に薄くする効果が期待できます。

肝斑の場合は内服薬による治療法があり、悪化するのを防げます。美容皮膚科を受診し、処方してもらうことをオススメします。

②美容医療機器による治療

できるだけ早くキレイにシミを治したいなら、美容皮膚科での美容医療機器による治療がオススメ。シミにピンポイントで作用するレーザーや、「IPL(Intense Pulsed Light)」という特殊な光を使用したフォトフェイシャルなどがあります。

肝斑があったり、出やすい体質の人は、レーザーフォトフェイシャルで悪化することがあるので注意。レーザートーニングなど、肝斑に適応した治療法もあるので、心配な人は相談してみてくださいね。

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金銭的に余裕があれば、小さいものができ始めた時に早めに治療を始めるのが◎ 悪化するほどお手入れの回数が必要で、結果的にお金も時間もかかってしまいます。

③紫外線対策を徹底する

紫外線を浴び続けると、奥に眠っている潜在性のシミが現れたり、濃くなったり、大きくなったりします。シミをそれ以上悪化させないためのケアが大切です。

シミができたからもう意味がないとあきらめず、日焼け止めや日傘を使い、紫外線対策を徹底しましょう。ビタミンCビタミンEを積極的に摂り、バランスの良い食生活も意識してくださいね。

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飲む日焼け止めは、日焼けしても紫外線ダメージによる酸化を抑えてくれるのでオススメです。ビタミンのサプリメントだけでシミの改善は難しいですが、シミ予防に飲むのもいいでしょう。

まずはシミを作らないことが大切! 正しいシミケアでキレイな肌に保とう♡

シミを作らないためには、日焼け止めや食生活の改善など、毎日のケアが大切。シミができてしまったら、美容皮膚科を受診して自分に合った治療法を相談してみてね。
早めにシミ予防やシミ治療をスタートして、明るくキレイな肌をキープしよう♡

正しい美白ケアについては以下の記事も参考にしてみて!

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イラスト/二階堂ちはる
構成・文/vivace

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